ピッピがくるまで、ぼくたち、なにをしてあそんでたのか、ぼく、ぜんぜん思いだせないや。
型にはまって面白みのない人生を送っている人が
- 充実した人生を送れるようになる
- 自分に自信が持てる
- 人のことを気にかけなくなる
『長くつ下のピッピ』のあらすじ
ピッピは「きまぐれ荘」にサルのニルソン氏と一緒に住んでいます。
ピッピのお母さんはとっくに死んでいて、お父さんは航海中に海に飛ばされてしまい行方が分かりません。
ピッピはこんな女の子です。
- 髪の毛の色はニンジンそっくりの赤い毛。
- その赤い毛を二つにきつく編みあげて、二本のおさげが横にはねています。
- 細長い足には片方が茶色でもう片方は黒の長くつ下を履いています。
隣に住んでいるトミーとアンニカの兄妹は初めて見るピッピの破天荒な行動に夢中になり、すぐに一緒に遊ぶようになりました。
トミーとアンニカはもちろん学校へ通っているのですが、ピッピは学校へ行ったことがありません。
ピッピも一緒に学校へ行かせようと2人は学校の楽しさをアピールしますが、ピッピは全く興味がなさそうです。
しかし冬休みがあると伝えると、「そんなの不公平よ!」と怒り出しピッピも学校へ行きたくなり、次の日に飼っている馬に乗って学校へ向かいます。
先生はピッピに優しく色々なことを教えてくれますが、ピッピは全く聞く気がなくて反抗ばかりしています。
結局一日で学校をやめたピッピはそれからも破天荒な行動を繰り返します。
お巡りさんをからかったり、隣の家で行われたコーヒーの会を台なしにしたり、サーカスに飛び入りして力持ちの男と戦ったり、家に入ってきたどろぼうとダンスをしたり。
ある日、町で火事が起きました。
屋根裏部屋に2人の子供たちが取り残されてしまいましたが、火が強いので誰にもどうすることもできません。
ピッピは真っ赤な消防車や燃えている火、飛び散る火花が大好きでこの状況をとても楽しんでいます。
屋根裏部屋にいる子供たちはさぞかし楽しんでいるだろうと思って見上げても全然楽しそうでないのがピッピは不思議でたまりません。
家事の現場にいた太ったおじさんから「あの子たちはあそこから降りたがっているんだ」と聞かされたピッピはある行動をして二人を助け出しました。
ピッピは一躍町の英雄になりましたが、縛られた生活はまっぴらと依然と変わらず自由に生きるのでした。
名言の状況
気まぐれ荘の隣に住むトミーとアンニカは、ピッピがうらやましくてなりません。
彼ら兄妹はこれまで、大人の言うことを聞いて無茶なことはしない”お利口さん”な生活をしてきました。
でも、ピッピと遊ぶようになってから、彼らの世界観が180°変わりました。
ほんの少しの勇気と知恵があれば、世のなかはこんなに面白いんだ!こんな世界があるんだ!!
トミーはピッピが越してくる前に彼らがどんな遊びをしていたのか、もはや思い出せないのです。
名言の本質
「自分の好きなように生きる人生は魅力的すぎる」ということですね。
トミーとアンニカは今まで大人の言うことを素直に聞いて大人しくお利口さんでいることが当たり前だと思っていましたが、ピッピと会ってそうではないことを知りました。
ピッピの生き方は実に自然体です。
社会の常識にも染まらず、誰かのまねもせず自由にのびのびと生きています。
行動の応用
現代は良くも悪くも「型にはめられて大量生産」される時代です。
製品を作る工場ならまだしも、人間も「大量生産」ではたまりません。
しかし、そうなっているのが現状なんです。
「常識」や「普通」なんていう言葉にそれぞれが持っている個性は押しつぶされて、できるだけみんな同じように生きようとします。
ピッピはそんなことには全くこだわらないおおらかな精神を持っています。
「人のまねをしない」ということは、自分をしっかり持っているということです。
自分にもっていないものを人がもっていてもそれを求めようとしない。
自分の生き方を最高に楽しんでいるからですね。
そんな最高に充実した人生を送れるようになると、以前はどんな生活だったのかなんて覚えていられないですよね。
『長くつ下のピッピ』の他の名言
でも、ほんとをいうと、ひとりぼっちのくらしは、すてきなんですよ。
この後にこう続きます。
ひとりぼっちだったら、あそんでいるさいちゅうに、「もうねる時間ですよ」なんていう人はいないし、キャンデーをたべているほうがずっといいのに、むりに肝油をのませる人もいないのですからね。
一人でいることは自由ですが、自分をしっかり持っていないと孤独に耐えられません。
ピッピは自分の行き方に自信があるから、一人でいることを満喫しています。
世界じゅうには、物がいっぱいあるわ。だれかがそれをさがすってことは、ぜったいにたいせつなことよ。それなのよ、物さがし屋の仕事っていうのは。
ピッピは捨てられているゴミを再利用する名人です。
ブリキ缶をかぶれば<真夜中ごっこ>ができるし、お菓子を入れればすてきな<おかし入り缶>になります。
捨てられているゴミを再利用するのは現代の急務ですが、このころから人間は変わっていないのかもしれませんね。