あなたさまは、心得ちがいをなさっていらっしゃいますわ!
いいこと、なにかを学んだり、おぼえたりするのに、おそすぎるなんてことはないの
年齢を理由に新しいことへの挑戦をためらっている人が
- 年齢を言い訳にはしなくなる
- 挑戦してみようかと意気込む
- 新しい人生を見つけられる
『ピノッキオの冒険』のあらすじ
ジェペットじいさんは丸太を使って、あやつり人形である”ピノッキオ”を作りました。
ピノッキオは作ってもらっている最中から落ち着かず、手足をつけてもらった途端ジェペットじいさんの家を抜け出してしまいます。
ジェペットじいさんはピノッキオを探し回りようやく捕まえることができましたが、人形虐待を疑われて警官につかまり、牢屋に入れられてしまいます。
ピノッキオはこのチャンスを逃すまいと、自由に怠けて暮らそうと考えます。
そんなピノッキオには「話をするコオロギ」”が現れて真面目になるように忠告しますが、ピノッキオはうるさく感じて木槌を投げつけてコオロギを殺してしまいます。
ピノッキオは自由気ままに暮らそうとしましたが思うようにいかず、と同時に困っていても助けてくれない世間の冷たさを感じてきました。
しかも濡れた足をたき火で乾かしていたら、誤って燃やしてしまい足を失くしてしまいました。
ピノッキオが困っていると、警察から釈放されたジェペットじいさんが帰ってきます。
ピノッキオは怒りもせずに新しい足をつけてくれたジェペットじいさんの優しさを感じて、心を入れ替えて真面目に勉強する決心をします。
ジェペットじいさんが持っていた唯一の上着を売って買ってくれた学校で使う教科書を持って、ピノッキオは学校へ向かいました。
しかし、学校へ向かう道には「人形芝居小屋」がありました。
「教科書を売れば、そのお金で芝居小屋のチケットが買える」と誘惑され寄り道をしてしまったピノッキオは芝居小屋であやうくバラバラにされそうになってしまいます。
いろいろとひどい目にあいましたが、芝居小屋の人形たちの助けもあって、ピノッキオは何とか解放されました。
芝居小屋で手に入れた金貨5枚を持って、ジェペットじいさんの家へ帰ろうとしますが、今度はきつねと猫にだまされて、ピノッキオはまたトラブルに巻き込まれてしまいます。
ジェペットじいさんはピノッキオを探すために旅に出て、ボートで海に出たまま行方が分からなくなっていました。
ピノッキオはというと何かと失敗をしては反省をして、また失敗をするの繰返しでした。
「今度こそ心を入れ替えて真面目になるんだ」とピノッキオは学校へ通い、勉強をがんばって成績を伸ばしていきます。
しかし、仲の良い友達が「遊んで暮らせる子どもの国へ行くんだ」と誘われて一緒に行ってしまいます。
その国は子供たちがずっと遊んでいられる夢の国でしたが、しばらくするとピノッキオの身体はだんだんとロバに変わっていってしまいました。
実はこの国ではロバに変った子どもたちを売り飛ばすための国だったのです。
ロバになってしまったピノッキオはサーカスに売られますが、足を痛めてサーカスができなくなり海へ放り出されてしまいます。
海でマグロによって人形の姿に戻れたピノッキオでしたが、今度は巨大なサメに飲み込まれてしまいます。
そしてサメのおなかの中で出会ったのは、ずっと会いたかったジェペットじいさんでした。
ジェペットじいさんを背負って大ザメのおなかから逃げ出したピノッキオは、同じくサメの中にいたマグロにつかまって陸までたどりつきました。
今度こそ真面目になると決心したピノッキオは、ジェペットじいさんを助けながら毎日一生懸命働くようになりました。
そしてある晩、夢の中に仙女さま(妖精)が出てきます。
「あなたは本当にいい子になりましたね」と仙女さまはピノッキオをほめたたえます。
そして翌朝ピノッキオは人間の男の子になっていました。
名言の状況
仙女さまから人間になる方法をピノッキオは教えてもらいます。
その方法はとても簡単で「いつもいい子でいること」だそうです。
きちんと学校に行って、親に心配をかけずに、正直で真面目な生活を送ること。
でも今まで「いい子」とは真逆のことばかりしていたピノッキオには自信がありません。
「今さら学校に行っても遅すぎる」とピノッキオはあきらめていましたが、それは間違いだと仙女さまに言い聞かせられます。
ピノッキオはこの言葉を聞いて、「真面目に勉強するし、仕事もする」と仙女さまに約束します。
もっとも、ピノッキオの性格はまだ治らず、これから先もトラブルに巻き込まれていくんですけどね。
名言の本質
今までの生き方を変えようとする、もしくは、新しいことに挑戦しようとするときにためらう言い訳のNo1ですね。
「もう年だから・・・」
年齢を言い訳にして、やらないことを正当化してしまうのです。
若い頃は「俺にはこれしかない!」と熱かった人でも、社会人になって現実に叩きのめされ、周りからも「現実を見ろ」だの「もう若くないんだから」と言われ続けるとそう思いこんでしまいます。
そうやって、自分に言い訳をしてやりたくもない事ばかりに時間を取られて心をすり減らして生きています。
でも、挑戦するかあきらめるかは、年とはまた別の話ではないでしょうか。
それを考えさせられる名言です。
行動の応用
確かに年齢はチャレンジすることに躊躇してしまう要素の1つであるとは思います。
年齢を重ねれば、挑戦できないことも多くなってきます。
地位・お金・家族・環境・仕事・・・・
それでも夢を追うか諦めるか決めるのは、他人ではなく自分自身です。
もし挑戦しなかったら、ずっと「あの時やっておけば・・」と思いながら生きていくことになるかもしれません。
年が上がればますます挑戦する気持ちも機会も失われていきます。
挑戦したい!と思った時が挑戦しどきです。
今のあなたは明日よりは確実に若いのですからね。
『ピノッキオの冒険』の他の名言
- 捨てちゃいかん。この世にあるものは、すべて役に立つんだからな
- そんなこと、わかるものか。人生にはいろんなことが起きるんだから
動けるようになったピノッキオはお腹が空いて死にそうです。
ジェペットじいさんはピノッキオのために皮をむいた梨をあげますが、ピノッキオは「芯なんか食べられない。ゴミになるだけだよ」と身だけ食べて捨てようとします。
ジェペットじいさんは「もったいない」とその芯を捨てずにこう言います。
「そんなこと、わかるものか。人生には、いろんなことが起きるんだから」
梨の実だけでは足りなかったピノッキオは捨てられなかった皮と芯を食べてやっとお腹がいっぱいになりました。
「ほらごらん」とジェペットじいさんはピノッキオに言いました。
捨てようとしているものでも、それは何かの役に立ちます。
捨てるものが何かの役に立つなら、それだけでゴミは減りますよね。
【この名言はこちらでも書いています】
- ぼうや、ウソはね、すぐにわかるものなの。なぜってウソにはふた通りあって、ひとつは足が短くなるウソ、もうひとつは、鼻が長くなるのよ。これでいくと、あなたの鼻は長くなるウソってことね
仙女さまの質問に対してウソをついたピノッキオの鼻はとんでもなく伸びてしまいました。
あなたの鼻は長くなってはいませんか?
- ほんとうに腹が空いていて、ほかに何も食べるものがないとなればカラスノエンドウだってごちそうなのさ。空腹で死にそうなときには、旨いのまずいのなんてわがまま言ってられるもんじゃないのさ
ジェペットじいさんを探してお腹がペコペコになったピノッキオの前にあったのは、大嫌いなえんどう豆だけでした。
でもピノッキオはエンドウ豆をお腹いっぱい食べて「エンドウ豆がこんなにおいしかったとは知らなかった!」と大満足です。
【この名言はこちらでも書いています】
- お金持ちに生まれようが、貧乏に生まれつこうが、人間にはこの世で果たすべき役割があるの
ピノッキオは勉強も働くもの大嫌いです。
なぜなら「疲れるから」
そんなピノッキオに対して仙女さまはこう言います。
「そんなことを言ってると、いつかは牢屋に入るか貧乏で死ぬことになるのよ。」
どんな立場の人でもその人がすべき仕事はあるということですね。
- 世の中のことをよく知っている大人の言葉を無視するような子は、かならずひどい目に遭うって決まってるの
真面目に学校に行きだしたピノッキオは学校の試験で一番になりました。
仙女さまにこう言われていたのに、結局悪い誘いに乗ってしまい、ひどい目に遭ってしまいます。
- この世では、できるかぎり他人に親切にした者だけが、困ったときは親切のお返しをもらえるってことね
ピノッキオはジェペットじいさんをサメのお腹から助け出して、どこか泊まれるような家を探しています。
するとおあつらえ向きに小屋があり、入ってみるとその家はピノッキオが以前木づちで殺したコオロギではありませんか。
「あの時は本当にごめんなさい。僕は追い出されてもいいから、お父さんだけは休ませてあげて・・」
とお願いするピノッキオにコオロギは
「二人ともちゃんと面倒を見てやるさ。お前に私にひどいことをしたのを思い出させたのは、こういうことを思い出させるためさ」
とこの名言を言うのでした。
ちなみにピノッキオをだまし続けたキツネとネコは見るも無残な末路を迎えています。
人に親切にしない人間は、いざ困ったとき誰からも助けてもらえないですよね。
悪い子がいい子になると、家族のみんなが晴れ晴れとした笑顔になるようなしあわせが、やってくるものなんだよ
ピノッキオはあやつり人形ではなく、人間の男の子になることができました。
ジェペットじいさんを喜ばせようと隣の部屋に行くと、以前と同じような元気で活力にあふれ上機嫌なジェペットじいさんがいました。
「どうしてこんな急に何もかも良くなったの?」と聞いたピノッキオに、ジェペットじいさんは例の名言を言うのでした。
親は子どもの幸せが一番の喜びです。
今まで悪い子でひどい目にたくさん遭っていた子どもがいい子になって幸せになるのを見るのは何よりの喜びでしょう。