おまえのしたことはだれのやくにもたっていない。まほうのむだづかいじゃ
便利なものに囲まれていて、それが当たり前だと思っている人が
- 決して当たり前ではないことが自覚できる
- いつ状況が変わるかもしれないことが分かる
- 便利なモノに頼らず自分で考えて行動するようになる
『『メルリック まほうをなくしたまほうつかい』』のあらすじ
心優しい魔法使いのメルリックは、町の人たちが苦労しないように全ての仕事を魔法で片づけてあげていました。
メルリックが全て魔法でやってくれるので、町の人たちはすることがなく、のんべんだらりと毎日暮らしていました。
ところが大変!
突然メルリックの魔法が使えなくなってしまいました!
メルリックの魔法に頼り切っていた町の人たちは、仕方なく自分たちで仕事を始めました。
でも、何をやっても失敗ばかり。
メルリックは魔法をまた使えるように、まほう大王クラ先生に会いに行きます。
魔法は元に戻してもらいましたが、メルリックはクラ先生からお説教をされてしまいました。
それからメルリックの考え方が変わりました。
いつものように魔法をお願いする人たちの頼みを全て断りました。
これ以降メルリックは一切魔法を使わなくなりました。
町の人たちは渋々仕事をやり始めましたが、やってみたら段々上手になってきてなんだか楽しくなってきたのでした。
名言の状況
クラ先生はメルリックに言いました。
お前の魔法は誰の役にも立っていない、それは魔法の無駄遣いだ
人々はお前の魔法に頼るようになったが、無くなったら何一つ自分ではできない。
それが役に立ったことになるのか?
今まで使っていた魔法は人々の役に立っていると思っていたメルリックは驚きました。
名言の本質
「メルリックの魔法」は現実世界にはない絵本の世界にあるものだと思っていませんか?
ところが、私たちも生活を楽にしてくれる「メルリックの魔法」を頼って暮らしています。
家じゅうの全ての機械の操作がスイッチ一つでできたり、はたまた声だけでも操作ができてしまいます。
こんな光景を一昔前の人が見たら確実に「魔法」だと思うでしょう。
でもどうやら魔法というものは限りがあるものらしいのです。
メルリックはそのことを知らずに魔法を使い続けていたらいつのまにか魔法の力が切れてしまいました。
しかもクラ先生には「今まで使った魔法はむだづかいだ」と怒られるし・・・
便利なものに頼りすぎて、頭や手足を使うことを忘れていると、突然「まほう」が切れたら何もできなくなってしまいますよ。
あせ
行動の応用
あなたが頼り切っている「メルリックの魔法」がずっと使えると信じ込んでいませんか?
しかし、いつ魔法が底をつくかは分かりません。
もしかしたら状況が突然変わって、全て自分でやらなくてはいけないアナログの時代に戻ることだって絶対ないとは言い切れません。
便利な道具は確かに魅力的ですが、それに頼り切らずに、「もし使えなくなったら・・・」ということも考えておかないといざという時あたふたして何もできなくってしまいます。
そうなってしまったら、自分で考えて手足を動かすしかありません。
できないって??
メルリックの魔法に慣れ過ぎた町の人たちも最初は失敗ばかりでしたが、次第に仕事に慣れて楽しくなってきました。
どうしようもなくてもいざやってみれば慣れて楽しくなっていくもんですね。
くれぐれも「魔法の無駄遣い」だけはしないようにしないといけませんね。