うぬぼれると、才能はだめになってしまうの。自分の長所をいかしたいなら、ひかえめにすることがだいじなのよ
才能もあり努力もして成功したのにイマイチ人からの評価が低い人が
マーチ家の長女。本名はマーガレット。16歳。
大きな目と茶色の美しい髪の彼女はマーチ家の長女として、いつも姉妹を優しく見守っています。
隣人であるローリーの家庭教師のジョン・ブルックと結婚します。
マーチ家の次女。本名はジョゼフィン。15歳。
長身。色黒で表情が豊かで男勝りな彼女の唯一の自慢は長く艶やかな美しい黒髪です。
マーチ家四姉妹の三女。本名はエリザベス。13歳。
とても内気で人見知りな彼女ですが、ピアノの腕前は家族一です。
病弱な体質で、生死の境をさまよいました。
マーチ家の末っ子。12歳。
青色の目に金髪の末っ子体質の甘えん坊ですが、常に上流社会のマナーを忘れないように心がけています。
四姉妹の母。
夫が戦争に行って毎日寂しい思いをしていますが、子どもたちの前では気丈にふるまっています。
優しくも時に厳しくもある彼女は、四姉妹からとても尊敬されています。
マーチ家の隣人の16歳。本名シオドア・ローレンス。
お金持ちのローレンス家の一人息子であり祖父のローレンス氏と二人暮らしです。
このセリフで始まることから分かるように世間はクリスマスムード一色です。
ですが、マーチ家では父親が戦争に出かけているので、お金がなくクリスマスプレゼントも用意できません。
それでも家族仲良くつつましく生きるマーチ家の4姉妹は共同で母親にプレゼントを買ったり、近所の貧しい一家に食べ物を恵んであげたりとそれなりに楽しく過ごしていました。
マーチ一家の一番の楽しみは戦地から届く父親からの手紙でした。
クリスマスが終わって大みそかのパーティでメグとジョーは隣の家に住む大金持ちのローレンス氏の孫、ローリーと知り合います。
ジョーの気さくな人柄も会ってマーチ一家とローレンス家は交流が活発になり、お互い助け合っていく間柄になっていきます。
ベスはローレンス家にあるピアノを自由に弾かせてもらえるようになり、ジョーは自作の小説が新聞に掲載されるなど、マーチ家は父親不在ながらも結束を強くして楽しい生活を送っていました。
しかし、11月のある日、父親が病気になりワシントンの病院に入院したという電報が届きました。
母親は口うるさい親戚のマーチおばさんに頭を下げて嫌味を言われながら旅費を貸してもらえました。
そんな母親の状況を見ていたジョーは床屋に自慢の長い髪の毛を売って、旅費として渡しました。
母親はワシントンに向かいますが、今度はベスが重い病気にかかってしまい生きるかの死ぬかの状態になってしまいます。
姉妹たちの手厚い看護でベスは奇跡的に回復し、家には明るい笑顔が戻りました。
そして、父親がクリスマスの日にサプライズで帰宅し、マーチ家は去年と違って最高のクリスマスになりました。
エイミーの学校ではライムピクルスをこっそり食べるのがはやっています。
みんなライムピクルスに夢中で、授業中もかくれて口にいれているし、休み時間になると鉛筆とかビーズの指輪とかと交換するの。
学校の規則ではライムピクルスを持ってくるのを禁止されていますが、エイミーは今まで友達にたくさんもらったので今回は借りを返したいと、たくさんライムピクルスをもって登校しました。
「エイミーがライムピクルスをたくさんもっている!」とあっという間に噂になり、みんながエイミーにちやほやしだしました。
以前エイミーにピクルスをあげるときに馬鹿にして悪口を言っていたジェニー・スノーまでが「算数の宿題の答えを教えてあげる」と言い出したのです。
エイミーは悪い気持ちはしなかったのですが、ジェニーから言われた悪口を許すことはできずに冷たく断りました。
するとジェニーは先生にエイミーがピクルスを持ってきていることを告げ口してしまい、エイミーはピクルスを窓から捨てられた上に全員の前でむち打ちの罰を受けてしまいました。
「もうあんな学校に行かない!」と言うエイミーに前から教師の体罰に反対していた母親は賛成してくれました。
と、同時にエイミーのことも優しく諭しました。
守らなかったら罰を受けるのは当然よ。
ただあれはいきすぎだと思うけど。
ところで最近のエイミーは少しうぬぼれ屋さんになっていたんじゃないの?
みんなからちやほやされてしまったエイミーは確かにうぬぼれ屋になっていたのでしょう。
みんなはライムピクルスが欲しいからちやほやしていたのに、それを自分に魅力があるとおごってしまったのかもしれません。
そして「驕る平家は久しからず」ということわざがあるように、おごり高ぶった人間の栄華は長くは続きません。
なぜなら人の心が分からなくなってしまうからです。
エイミーもジェニーの気持ちを考えられないおごりがありささいな悪口も許すことができなく、結果的にそれが彼女の破滅の道へつながりました。
どれだけ自分に才能があったとしても、それを自慢したり高慢ちきになってしまうと誰からも相手にされずに見放されてしまうでしょう。
という心の声がもろに表に出てきてしまっています。
上手くいっているときほど「謙虚」の姿勢が大切です。
謙虚になるために周りに「感謝」することです。
なぜなら今のあなたが輝いているのは他の人の助けをたくさん借りたからです。
エイミーもピクルスが無ければちやほやはされませんでした。
もっと言えば、ピクルスのお金はメグから借りたものです。
決してエイミー一人で全てやり遂げたわけではありません。
「前にもらったからそのお返しにあげるね」という謙虚さと感謝があれば告げ口されることもなかったし、怒られることもありませんでした。
せおうべき荷物はみんなの心のなかに、道は目の前にあるの。失敗や苦労があっても、幸せになりたいという思いがあれば、ほんとうの聖地に、つまり平和にたどりつくことができる。
四姉妹が小さかったころ背中にバッグを背負って杖をついて階段を上る”巡礼ごっこ”という遊びをよくしていました。
大きくなった今でもみんな同じことをしているのではないでしょうか?
荷物(心)が重くても、道が険してくても、目的がしっかりしていれば必ずたどり着けるものです。
にもかかわらず、家はさびしげに、息をしていないように見えます。
ローリーとローレンス氏の2人だけで住んでいる家はマーチ家と交流以前は、ほとんど人の出入りがありませんでした。
家も庭も家具も高級ですが、家は苦しく寂しそうです。
人の出入りがないということは玄関もあまり開けられないということです。
家は玄関の開け閉めが多いほど、呼吸ができて健康になるのではないでしょうか?
おばさんて、ちょっとかわいそうかも。お金がたくさんあったって、楽しい生活がおくれるわけじゃないんだから!
ジョーの働いている親せきのマーチおばさんは偏屈です。
本を読みたくても素直に読みたいと言えない性格です。
人生を楽しく生きるには素直さが一番ですよね。
でも、自分にとってためになるほめ言葉だけをたいせつに。それから、外見だけにひかれるような男のひとはだめよ。すばらしい男性は女性の謙虚さにひかれるものなのよ。
メグはパーティに誘われて、たくさんの男性にちやほやされてお酒を飲み過ぎてはしゃぎ棄てしまいました。
お酒を飲んではしゃぎすぎてしまったことは反省したメグですが、ちやほやされるのは悪くなかったと母親に言いました。
男女問わずつきあうなら内面を見てくれる人を選びたいですね。
不幸な結婚をするくらいなら、幸せな独身のほうがいいわ。
メグとジョーは「貧乏な家の子は早く結婚しないと売れ残っちゃう」と結婚に対して焦り気味です。
でも母親は娘たちに焦って結婚して不幸になってほしくはないのです。
「お母さんはあなたたちに良い人と結婚してほしいと願っているわ。でも、たとえ結婚していなくても自分の人生に誇りをもっていて欲しいわ」
土曜日の夜までには「のんびり過ごす」のは「あくせく働く」のと同じくらいつらいことがわかるでしょう。
夏休みになって四姉妹は1週間「何もしないでのんびり」すると宣言しました。
最初の頃はみんな好きなことをしていましたが、だんだん不機嫌になっていって人に当たるようになっていきました。
金曜の夜には「自由でいる」ことから解放されてみんなほっとしました。
安心しなさい。雲のうしろにはつねに光があるのですよ。
父親が重病になり、母親はワシントンの病院に行かないといけません。
お金もなく口うるさいマーチおばさんに頭を下げてお金を借り、ジョーは自慢の髪を売ってお金に換えました。
ワシントンに出発する前日の夜、寝ている四姉妹の顔を見ながら外の月を見ていました。
月はこんなことを言っているように聞こえました。
「今は辛いことがあっても乗り越えれば幸せな未来が待っているんですよ。」
人間というのはつむじ曲がりなものです。
ブルック先生から求婚されたメグは断る気でいました。
ところがマーチおばさんはメグのことを心配して「あんなお金もない男と結婚する気じゃないだろうね?お金持ちと結婚すれば家族も助かるんだよ?」と言ったところメグは思わず「結婚します!」と言ってしまいます。
もしマーチおばさんが「結婚しなさい」と言えばメグは結婚しなかったでしょう。
「だめだ」と命令口調で言われたので、元々迷っていたのもあってすぐ決心してしまいました。
人に何かをやらせたかったら禁止してみたらいいかもしれませんね。
とられたりしないよ。半分こになるだけだよ。
メグがブルック先生と結婚することになりジョーは「メグが取られた。私への愛情はもうないのね」と寂しそうです。
そんなジョーにローリーは慰めます。
「メグの今までの愛情はブルック先生に半分いくのだから、ジョーに対する愛情は0にはならないんだよ。その代わり僕が一生君のそばにいるから」とローリーはジョーの半分になった愛情を埋めようとしてくれています。
View Comments