そうさ、これはせかいじゅうで おとうさんしか やけない めずらしい おやつパンなんだぞ
何に対してもネガティブな人が
- ポジティブに考えられるようになる
- 良いところを見つけるようになる
- 価値観を変えることができる
『からすのパンやさん』のあらすじ
カラスのパンやさんのお店に、四羽の赤ちゃんが生まれました。
赤ちゃんたちは体の色に合わせた
- オモチちゃん(白)
- レモンちゃん(黄)
- リンゴちゃん(赤)
- チョコちゃん)(茶)
と名づけられました。
カラスのお父さんもお母さんも一生懸命パンを焼いたりお店を掃除していました。
でも赤ちゃんたちが泣きだすと飛んで行ってお世話をしていたために、パンを焦がしたりお店が散らかったままになることが多くなりました。
そうなるとお客さんの数は減っていきましたが、子どもたちはやんちゃに大きく育っていきました。
お父さんの焼いた焦げたパンは子どもたちのおやつになり、他のカラスの子どもたちからうらやましがられます。
他のカラスの子どもたちが焦げたパンを欲しがっているのを聞いて、「これは商売になる!」とチョコちゃんたちみんなも手伝ってパンをたくさん作りました。
子どもたちが一斉にパンを買いに来ると、何かの騒ぎかと勘違いした大人たちも次から次へとおしよせて、パンやさんのお店は押し合いへし合い、上を下への大騒ぎ。
そんなこんなでカラスのパンやさんのお店は毎日大繁盛の大忙し。
森でも評判のいいお店になりました。
名言の状況
お父さんカラスの失敗した焦げたパンを、チョコちゃんたちが他のカラスの子どもたちの前で食べています。
「いつも チョコちゃんや レモンちゃん、かわった パンが おやつだね」
「そうさ、これはせかいじゅうで おとうさんしか やけない めずらしい おやつパンなんだぞ」
大好きなお父さんが焼いてくれたパンを失敗しても、自慢するように食べる姿がほほえましいです。
名言の本質
一般的に焦げたパンはもう売れないですよね。
捨てるか自分たちで食べるかしかないですが、チョコちゃんたちは焦げたパンを“特別な世界で一つのパン”だと言って自慢しています。
それにしても、チョコちゃんたちはさすが商売人の子どもたちなのか、販売戦略が上手ですよね。
商品にならないものに価値をつけて、それを周りに上手に宣伝している。
すると、子どもたちはみんなその焦げたパンが欲しくなって買いに来る。
そこで、買いに来た子どもたちの意見を聞いて、新作のパンも80種類以上作っています。
かえるパン、てんとうむしパン、おさかなパン、すいかパン、だいこんパン、ぞうパン・・・・
この色んな形をしたパンが並んでいるページは子どものころ大好きな場面でした。
それはともかく、「失敗作でも別の見方をして価値をつける」というのは素晴らしいことだと思います。
一見、価値がないようでも見方を変えれば大切なものになる。
これがこの名言の本質ではないでしょうか
行動への応用
焦げたパンでも見方を変えれば、世界一のものになる。
人の価値観なんてそれぞれですからね。
さらに言えば、人間関係にも応用することができます。
嫌いな人だって良いところを見つければいい人になるかもしれない。
雨が降って嫌なら、普段見れない雨の景色を観察するのもいいですね。
今置かれている状況を楽しもうとポジティブなことを見つけてみませんか?