そんな馬鹿な! <限界突破>なんだぞ! 連中にはわからないのか!
やりたいことがあっても周りに認められなく自信を無くした人が、
カモメの、ジョナサン・リヴィングストン、は毎日えさをとるだけの暮らしに疑問を持ち続けていました。
他のカモメたちがエサをとるだけに生きているのとは違い、ジョナサンは「飛ぶこと自体」に生きがいを感じていて、毎日新しい飛行方法を試しています。
どこまで低速で飛べるか、どれほど海面に近づいて飛べるか、どれほど高速飛行の限界に近づけるか・・・・
ジョナサンは食事もせずに毎日飛んでいたのでガリガリの「骨と羽根だけ」の状態になってしまい両親にも心配されてしまいます。
がついに「限界」を超えた速度を身につけることができました。
しかし、ジョナサンの行動は群れの規律を乱すということで、頭の固いカモメたちから「評議集会」に呼び出されてしまいます。
結局ジョナサンの「カモメたちの新しい未来」の訴えは届かずに、彼は群れから追放されてしまいます。
それでもジョナサンの飛ぶことへの挑戦と意欲は衰えずに、毎日毎日限界を超えた新しい飛行方法を試しています。
ところがある日、ジョナサンよりはるかに速い速度で飛ぶ2羽の光輝くカモメが現われます。
彼らにより高みのある世界を知ったジョナサンは、先導されて「新しい世界」に飛び立ちます。
「新しい世界」には、ジョナサンと同じように"飛行に取り憑かれた"カモメたちが飛び回っていました。
ジョナサンはより高度な飛行術や瞬間移動を覚え、若いカモメたちにここで身につけたことを教えたいと思うようになり、元の世界に戻ることにしたのです。
ジョナサンの飛行術を学ぶカモメたちは増えていきましたが、一方で彼を悪魔と呼んで敵視するカモメも大勢いました。
ジョナサンの飛行術をマスターしたカモメたちがジョナサンから独立すると、彼は再び姿を消します。
それから何年間は、残されたカモメたちの多くはジョナサンが残した言葉や考えを正しく理解し、飛行術の練習も怠りませんでした。
ところがそんなカモメたちの数が減っていくとジョナサンを直接知らないカモメたちが増え、徐々にジョナサンの実態は神格化されていきます。
ジョナサンの残した言葉は「聖なる言葉」として扱われるようになり、飛行術もすたれていきました。
若いカモメのアンソニーはこんな風潮に疑問をもち声をあげますが、誰も聞く耳をもちません。
絶望したアンソニーは、死んだ方がましだと思い詰めていきながらも毎日飛行を繰り返します。
ある日全速力で飛行しているアンソニーの横を、一羽の見知らぬカモメが追い付いてきました。
そのカモメの飛行技術に感嘆したアンソニーは彼に名前を尋ねます。
「ジョンとでも呼んでくれ。そう、ジョナサンだ。よろしく」
「限界」を超えた飛行方法を会得したジョナサンは、エサ取りのためだけに生きている他のカモメ達に「生きる意味は一つではない」ことを教えようとします。
しかし、旧態依然のカモメ達はジョナサンの革新的な考えを受け入れようとはしません。
彼らは「エサを探して生きていくのみ」という毎日の常識から一歩も抜け出せないのです。
そんな仲間たちに向けて叫んだ言葉です。
ジョナサンの言う「限界突破」とは、生き方を見直す重要性ではないでしょうか。
ただ毎日餌をとるだけの生活に何の疑問も持たずに、惰性的に生きていくだけでは少しの進歩もありません。
そんな閉塞的なカモメたちの未来を心配して新しい生き方を見つめたのに、誰にもわかってもらえない。
ジョナサンのやりきれない気持ちはどれほどだったのでしょうか。
人に認めてもらえない生き方をするのは、苦しいですよね。
しかし、認めてくれる人は必ずどこかにいるものです。
合わない世界だったら抜け出せばいい。
ジョナサンも「新しい世界」で自分を認めてくれるカモメたちと出会うことができました。
そしてジョナサンのすごいところは、その学んだ技術をかつて自分を追放した仲間たちに教えようとしたところですね。
本当に自分の生き方に自信があれば、時間はかかっても他の人にも分かってもらえてさらに広まって行くんですね。
生活の中で最も重要なことは、自分が一番やってみたいことを追求し、その完成の域に達することだ。そしてそれは空を飛ぶことだった。
自分の本当にやりたいことを見つけてみましょう。
そして、コツコツ続けていってその精度を上げていきましょう。
好きなことって続けていっても苦にならずに、いつの間にか上達していっていませんか?
そうだ、本当だ! おれは完全なカモメ、無限の可能性をもったカモメとしてここに在る!
限界突破したカモメにとっては、可能性は無限大です。
限界の壁を越えれば後は突き進むだけですね。
われわれは自由になれる!いかに飛ぶかを学ぶことができる!
毎日何となく生きている人は思い出してみてください。
新しい生き方を始めることは誰にでもできることなんです。