ああ、ほんとに人間っていやー気どっちゃってー『物言わぬ動物』とか言っちゃって。『物言わぬ』ですって!
どこかで相手を見下して接してしまう人が
主人公のジョン・ドリトル先生は何でも知っているお医者さんです。
コロコロ太っていて、いつもシルクハットをかぶって杖をもっています。
ドリトル先生は動物が大好きです。
犬のジップに子ブタのガブガブ、オウムのポリネシアにアヒルのダブダブ、それからフクロウのトゥートゥーがお気に入りです。
その他にも、金魚にうさぎ、ハツカネズミにリス、ハリネズミ、牛、馬、ニワトリ、子ヒツジなど様々な動物がドリトル先生の家や庭で暮らしていました。
どんどん動物が増えるにつれて人間の患者さんが寄り付かなくなっていったので、ドリトル先生は動物のお医者さんになることにしました。
ドリトル先生は本当の動物のお医者さんになりたいと思い、オウムのポリネシアから動物の言葉を教えてもらい、動物と話せるようになりました。
動物と話ができるのですから、動物たちも自分の気持ちを直接ドリトル先生に教えることができて、すぐ病気を治してもらうことができるのです。
治療してもらった動物たちの間から『あの先生は本物だ』と、ドリトル先生のうわさは世界中に広まっていきました。
ある日、そんなドリトル先生のもとにアフリカからツバメが助けを求めて飛んできました。
それは、アフリカでひどい病気がはやってサルたちが苦しんでいるので助けてほしいというものでした。
ドリトル先生はサルたちを救うため、動物たちを引き連れてアフリカへと向かいます。
ドリトル先生たち一行はアフリカの王様に捕まったりサルを助けたり海賊に出会ったりアフリカの王子さまの願いを叶えたりと大変な目にもあったりしますが、仲間で協力してピンチを乗り越えていきます。
動物のお医者さんになったドリトル先生がオウムのポリネシアと話をしています。
人間は「話ができるのは自分たちだけである」から、一番素晴らしい存在であると思い上がっている。
だから動物のことを「物言わぬ動物」などと呼んで見下している。
でも、動物は人間以上におしゃべりで物知りで賢いんです。
「そんなことにも気づかないなんて、人間ってなんて愚かなんでしょう」とポリネシアは憤慨しています。
相手と接するときに自分の方が上だと思ってしまうと、相手に対する敬意や思いやりというものが無くなってしまい、態度も悪くなってしまいます。
どんな相手でもあっても、例え動物でも、敬意と思いやりを持って接することが大切である。
この名言の本質は「常に謙虚で思い上がらず相手のことを思いやって接することが大切」ということではないでしょうか
あなたは相手によって態度を変えてはいませんか?
その原因としてどこか心の奥底で相手を見下しているのかもしれません。
年齢、地位、学力などが自分より下だと判断してしまうと知らず知らずのうちに態度に出てしまいます。
どんな相手と接するときでも、常に自分より上、少なくとも自分と対等であると思いながら接するようにしてみてください。
そうすると、相手との関係も良くなりいいコミュニケーションが取れるようになりますよ。
動物のええ医者になるにゃ、人間のええ医者になんかより、ずっとかしこい人でなきゃならん。
ドリトル先生の元に、年老いた馬がやってきました。
この馬を診察してくれている動物のお医者さんは動物のことを何も知らないそうです。
動物は言葉を話せないから、動物のお医者さんになるなんて簡単だと思われているのが嘆かわしい。
本当は人間以上に動物のことを知らないといけないのにと思うのでした。
今、他の動物をたちを助けてやらなければ、ライオンがこまったことになったとき、だれからも見はなされるぞ。
疫病にかかったたくさんのサルを治療するのに手が足りません。
ドリトル先生は色んな動物に手伝ってくれるように頼みますが、ライオンは協力を拒みます。
「よくも俺様に頼めたもんだな」といばるライオンにドリトル先生は「ライオンが病気になった時には誰も助けてくれずに困ったことになるぞ」と言うのです。
おぼれたと決まったわけじゃないだろ?ということは、大いに希望が持てるじゃないか。
ドリトル先生は海賊船に捕えられていた少年を発見しました。
少年のおじさんは海賊に襲われて行方が分かりません。
「もうおじさんは海賊に海に突き落とされて溺れ死んだ」と嘆く少年に、ドリトル先生は勇気づけるのです。
どこにいないかなんて聞いちゃいないんだーどこにいるかを知りたいんだ。
行方不明になった少年のおじさんをイルカが探しましたが、結局見つかりませんでした。
分かったことは「海にいない」ということだけ。
犬のジップは「どこにいるか知りたいんだ」と不満そうでした。